取締役 / 北村秀哉

取締役 / 北村秀哉

愛されるワインに、愛される場所にしていけたら。

 

ー北村さんはかわうちワイナリーの発起人ですが、かわうちワイナリーの将来に向けて大事だと思っていることは何ですか?

 

美味しいといってもらえるワインを作ることに尽きると思います。川内村らしいワインは何だろうと問い続けながら、「これはなかなかいいね、川内村に行って飲むと更に美味しいね」と言っていただけるようなワインを造っていけると良いですね。

 

どのような個性を大事にするのかよく「テロワール」と言われますが、川内村らしい、かわうちワイナリーらしい個性を見出し、それがワインの味や香りに表れるような、そんなワインづくりがしたいですね。

 

コロナ禍でイベントあまり出来ていませんでしたが、今年は県内外のイベントにも積極的に参加して、2021年の初ビンテージのワインを多くの方に味わって頂くことができました。村内のお祭りにもブースを出して、ワインベースのカクテルを提供しました。村民の方々に「こんな飲み方もあるんだ」という気付きになったり、新いワインの楽しみ方を感じてもらうことも大事なことです。村の人たちとの接点をつくり、村の皆さんに愛されるワインに、そしてワイナリーが愛される場所にしていけたら良いなと思っています。そして、村外の多くの方にもワインを通して、川内村の魅力を伝えていくことができれば素晴らしいですね!

 

ーかわうちワインやワイナリーを村内外の方に愛されるためにはどのようなことが重要なのでしょうか?

 

かわうちワイナリーのワインが、「美味しい、また買って飲みたい」と言って頂けること、そしてワイナリーから臨む阿武隈の山々の素晴らしい風景も大きな魅力なので、多くの人にワイナリーに来て頂けることが大事だと思っています。実際にワイナリーや圃場に来ていただき、私たちと一緒に春の苗木の植付や秋の収穫作業をして頂けると、「自分がこの葡萄の木を育てたんだ」、「あの時こんな作業をしたブドウの木からできたワインなんだ」と愛着を持っていただけるようになると感じています。

 

これから「かわうちワイン」サポータークラブを立ち上げるのですが、その倶楽部の会員になっていただいた方には、ワイナリーや圃場に来ていただいて、一緒に作業をする機会を作っていきます。その方々に「かわうちワイナリー、良かったよ」と村内だけではなく、村外からもお友達を連れてきてもらえたら、さらにかわうちワイナリーをともに盛り上げる「仲間」が増えて良いなと思っています。

 



ワイナリー単独で出来ることは限られているので、浜通り&阿武隈地域、そして福島県全体での「総合力」も大切です。

 

「福島のワインって美味しいね」と思っていただけるように、県内のワイナリーが品質や味わいを追求することはとても大事なことです。きちんとしたワインコンクールに出品して、品質を問い、受賞を目指すことも必要なことだと思います。また、将来、福島がワイン産地として広く認められるように、福島のワインを代表するブドウの品種を見極め育てていき、〇〇の品種といえば「福島」と言われるくらいになると素晴らしい。その結果、福島の自然も楽しめるワインツーリズムが出来ると素晴らしいですね。

 

川内村への旅行や滞在需要を考えると、快適な滞在ができる宿泊環境と地域ならではの美味しい食事も大切です。そのような「総合力」で川内村のリピーターになっていただくことが大事だと思います。もちろん、ワインもその大きな魅力を牽引する存在として更に品質の磨きをかけていければと思っています。

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